深刻な鳥獣被害をなくせ
2008年9月18日、公明党愛知県議員団では、鳥獣被害対策に有効な「モンキードッグ」の訓練施設、中部警察犬訓練所を視察いたしました。
愛知県の三河中山間地域で近年、サルによる農作物被害が続き、農家を悩ませています。仕掛けた対策にもサルが順応してしまい、被害の縮小につながっていません。そこで県は今年度から、サルを追い払う「モンキードッグ」を育成するモデル事業を2地区で始めました。長野、岐阜の県境に位置する愛知県豊田市稲武地区でシイタケの原木栽培を営む安藤實さんは、近くでサルを見かけるようになったのは2001年ごろ。初めは2、3頭だったが、次第に群れで出没し農作物に大きな被害を及ぼすようになったといいます。
サルなど獣類による農作物の被害対策は、一般的に追い払いなどの取り組みが重要。しかし、中山間地域では全国的に高齢化が進んでおり、住民だけで実行するのは難しい。これを補うため、県はサル対策に効果があると報告されているモンキードッグの育成に乗り出しました。
モンキードッグとは、サルが出没したときに追い払わせるように訓練を受けた犬のこと。県農業経営課によれば、サルが畑に来るたびに犬が追い払うと、その地域にサルが近づかなくなるといいます。 今回は、サル被害の発生している豊田市と新城市の農家6戸が育成事業に協力。犬を飼っていない農家は、県動物保護管理センターが保護した犬を譲り受けて警察犬訓練所で訓練を受けさせています。
訓練期間は5カ月程度で、来年2月には訓練を受けた犬がモンキードッグとしてデビュー。中部警察犬訓練所(長久手町)の河原範子所長は「サルが人間の邪魔をせずに共存できるようにしたい」と成功を期していました。 ただ、モンキードッグの効果は局所的。追い払ったサルが他の地域の農作物を荒らすこともあると指摘され、県は導入効果を見た上で、さらなる普及を検討していく。
鳥獣被害対策については、公明党愛知県本部が昨年6月、県内の調査を基に、神田真秋知事に対策強化を要望いたしました。今回のモンキードッグは、身近な力を生かした大事な取り組みです。今後とも成功と普及に尽力してまいります。
地元市町村長さんから意見を聴取
西三河建設事務所管内の災害現場を調査
一級河川広田川、一級河川伊賀川において去る8月28日の記録的豪雨災害の被害規模の調査並びに今後の対策の検討状況の調査を行いました。
被害現場の集中的な河川改修が必要
伊賀川の河川敷において被害にあわれた皆様には、心よりお見舞い申し上げます。一日も早い復旧と、移転を含めた抜本的な解決に向けた県の対策に期待するものです。
本年度後半の厳しい県財政に効率的予算配分を要望
公明党愛知県議団は8月28日、県公館で、神田真秋知事に対し、県の重点事業の執行および9月補正予算編成に関する要望書を提出いたしました。渡会団長、桂俊弘幹事長、私、木藤俊郎政策審議会長が出席いたしました。
この中で渡会団長は、県財政について「今年度後半から厳しい状況が予想される」と指摘した上で、「県民生活に直結する政策を効率的かつ重点的に実施しなければならない」と強調いたしました。
具体的には
(1)県経済の安定と雇用対策の強化
(2)生活基盤の充実と地球的視野に立った環境施策の推進
(3)行財政改革・分権改革の推進
(4)チャイルドファースト(子ども優先)社会の構築と医療・福祉の充実――など8項目を要望いたしました。
神田知事からは、「査定を通じて十分検討し、9月補正予算で対応できるものについては、速やかに措置をしたい」と前向きな意見が述べられました
原因究明のため国県市一体となって行動
2008年8月28日、記録的な豪雨被害に遭った一宮市の被災現場を、県議会桂俊弘幹事長、岩田隆喜県会議員、ほか地元選出の国会議員、市会議員とともに緊急視察いたしました。
最初に冠水で通行止めとなった県道井ノ口江南線を訪れ、猛烈な雨で排水が追いつかなかった状況などを確認しました。左側写真の後方に写っているのは冠水の中に取り残されている軽自動車です。その後、床下浸水などの被害に遭った五日市場地区を訪問し、被災者の声に耳を傾けました。以前から浸水被害があり、河川改修、排水対策が強く望まれました。
最後に未明に新聞配達中に側溝に転落して、男性が死亡した現場を視察しました。(右側写真)この側溝には柵や蓋が無かったために、冠水した側溝に気付かずに転落したものと思われます。男性の方のご冥福をお祈り申し上げます。
さて、一宮市は濃尾平野の中でも特に平坦な地域です。市内には、豪雨の際には冠水し、中々水捌けの悪い地域が随所に見られます。
今回の豪雨被害を教訓として、地域の危険個所の総点検をし、危険個所の改修を進めるべきであると思います。
【7月9日】 知立建設事務所管内調査
・都市計画道路刈谷知立線
・境川浄化センター
・一般国道336号線
【8月1日】 豊田加茂建設事務所管内調査
・主要地方道名古屋岡崎線
・ウェルサンピア岡崎
・都市計画道路衣浦岡崎線
【8月25日】 新城設楽建設事務所 東三河建設事務所管内調査
・主要地方道東三河環状線
・一般国道151号線
ブラジル愛知県人会創立50周年記念式典に出席
2008年8月4日から13日まで、県政の重要課題について、先進的な事例を調査するため、ブラジルを訪問いたしました。環境共生都市として世界的に有名になったクリチバ市では都市計画・環境政策、COP8開催事情を調査しました。2010年愛知県で開催されるCOP10の参考となりました。
次に、次世代エネルギーともいわれるバイオエタノールの生産が世界一位であるブラジルの地球温暖化防止対策調査のため、ピラシカーバ市のコザン社エタノール生産工場を視察。
バイオエタノール工場や航空機産業を調査
そして今回の調査の大きな目的でもあります、愛知県人会創立50周年記念式典に知事、副議長とともに参列し、海外移住事情を調査しました。
また、祝賀会では400人を超える参加者で埋め尽くされ、懇親を深めました。最終日は、次世代産業対策調査のため、サンジョゼ・ドス・カンポス市のエンブラエル社を訪れ、リージョナルジェット機等の組み立て工場を視察しました。
ものづくり愛知の強みを観光に活かす取り組み
公明党愛知県議団では7月23日に、産業文化財を観光資源として生かす産業観光の振興に向けて、名古屋市の「ノリタケの森」、「産業技術記念館」(旧豊田紡織本社工場)を視察しました。
中でも私共が訪ねた「ノリタケの森」は、最高級の洋食器や陶磁器を数多く展示しているクラフトセンターがあり、製作工程を目前で見学できます。「ノリタケの森」の中川雅取締役は、多彩な商品が生み出された歴史を紹介し、「モノ作りの世界を感じ取っていただくための場所」とPRされていましいた。
県議団では愛知県が日本を代表するモノ作りの集積地であることから産業観光のPR施策などを推進してきました。
今回の視察を踏まえ、技術の伝承を確かなものにするため、技術者などの人材育成も含め、さまざまな形での人的交流の施策を推進していきたいと思います。
障害者雇用に先進的事例
伊藤渉衆院議員と小島丈幸県議とともに、7月3日名古屋市にある中電ウイング株式会社と、株式会社ジェイアール東海ウェルを訪問させていただき、障害者雇用の実情を勉強いたしました。
両社は中部電力株式会社と東海旅客鉄道株式会社を親会社とする、障害者雇用促進法に基づく特例子会社です。同社で障害者を雇用すると親会社の法定雇用率(1・8%)に含まれ、障害者の職域拡大に効果を挙げています。
このうち中電ウイングでは、同社が主に親会社の発注を請け負い印刷や園芸の事業を展開し、37人の障害者を雇用していることや、設備の高さを車いす利用者の目線に合わせるなど、障害者に優しい職場環境について説明を受けました。
こうした障害者が働きやすい職場をできるだけ多く広げたいと思います。
食品リサイクルの重要な取り組みを学ぶ
公明党愛知県議団では6月9日、資源の有効活用を促進する取り組みについて調査するため、愛知県と名古屋市などが設立した財団法人「魚アラ処理公社」(弥富市)を視察しました。
同公社は、魚の卸売りや小売業などから運ばれる魚のあらを適正に分離・乾燥して再資源化を進める法人です。敷地内の処理工場で、家畜の飼料の原料となる魚粉や、燃料として使用できる魚油などを作り出し、注目を集めています。
当日は同公社の職員より「あらの約50%が再利用できる。資源化がごみの減量化や生活環境の保全にもつながる」との説明を受けました。
「継続したリサイクルは環境保護に不可欠。捨てればごみになるものでも、活用すれば資源にできる取り組みをさらに拡大したい」との意見が出ました。